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6月 16

母を失う恐怖~偶然が母の命を救った~

脳内出血

還暦を迎えたばかりの母が突然「脳内出血」で倒れました。

いくつもの偶然が重なり、大事には至らず、今はすっかり回復しましたが、あの時一つでも何かがズレていたらと思うと、今も怖くて震えてしまうことがあります。

そんな私と母の話です。

脳内出血は処置までの時間が重要

私と父は同じ職場で働いています。その日、父は会社に携帯を置いて出かけていました。

そんな時、突然私の携帯がなりました。

1つ目の偶然

机の上に置かれた携帯

普段であれば、私は携帯をカバンにいれており、仕事中に携帯を見ることはありませんが、その日に限ってなぜかデスクに持ってきていました。これが、後から思い返せば一つ目の偶然でした。

デスクに置いていた携帯を何の気なしに手にした途端に母からの着信。

仕事中と分かっているのにかけてくるなんて、どうしたんだろうと思い、出てみると、声にならない声で「助けて・・・」という母の声。「今すぐ帰ってきて。」というのが精一杯のようでした。

どうやら先に父の携帯に連絡をしたようでしたが、父は出なかったため私にかけてきたのでした。

私は実家から高速を使って1時間以上かかる場所にいました。

父とは連絡がつかないため、もちろんすぐに帰ろうとは思いましたが、声の様子から、

「もしかしたら1時間以内に死んでしまうかもしれない」

という恐怖を感じました。

そのため、私が帰っている間に、近所の人に様子を見に行ってもらおうと考えました。

ここで、二つ目の偶然です。

2つ目の偶然

父が携帯を置いて外出していたため、近所の人の携帯番号が入った父の携帯を使うことが出来、結果近所の人に母の様子を見にってもらうことが出来たのです。

心配そうに電話をかける男性

その後、近所の人からの連絡で、県内の大きな病院に搬送されること、意識もあるし手足も動くこと、ただ嘔吐がひどいということを聞きました。

私は結局自宅には戻らず、出先の父を拾い、搬送される病院へと向かいました。

その病院で聞かされた母の病名は「小脳出血」。

搬送された際の出血は1㎝以下でしたが、もしこれが3㎝以上まで広がれば手術の必要があると言われました。

搬送された日から丸1日血圧を下げる薬を投与した結果、出血は治まり、手術の必要はなくなりました。

お医者様からは、「発見が早かったのが何よりだった。発症から1時間以内が勝負だった」とのお言葉をいただきました。

3つ目の偶然

後から知ったことですが、私が父の携帯を使って連絡を取った人は、本来なら、その日から2泊3日で旅行に出ていたはずだったそうです。

それが、急きょ取りやめになったそうで、もしその人が旅行に行ってしまっていたら、母の様子を見に行ってもらえなかったのです。これが3つ目の偶然だったのです。

彼がいなければ、母の電話から1時間以上経過した後で私が家に着き、その後救急車を呼んで…といったことになっていたと思うのですが、その1時間の間に母を失っていたかもしれないのです。

思い返すと様々な偶然が重なって助かった母の命。

どれか一つでも欠けていたら、私は母を失っていたと思います。母を失うかもしれないと感じたあの恐怖・・・。あの恐怖だけはもう感じたくありません。

母が元気になった今、母と一緒に過ごせる時間を大切にしたいと感じています